それはそれは、うららかな秋の一日でした。
友人の葉山さんが、江戸川橋の古いお豆腐屋さんを改装して始めた「酢飯屋」で、朝一番の書道の会をはじめて数年になると聞いていました。
今回、俳句と書道のイベントをやりましょう、というはなしになって、内心心配だったのは、開始時間の朝9時。いやいや、それって、わたしいつも起きてる(むしろ最近起きられない)時間ですから!
と眠い目をこすりこすり、会場に入って準備しているとあっという間に九時。
参加者のみなさん、朝早くからほとんど遅刻せずいらしていただきました。
今回は、一日を通して体感する、秋の季語として「柿」、「秋刀魚」、「曼珠沙華」を用意しました。この季語が一日のテーマです。
テーマをもとに午前中に書道をし、季語が盛り込まれた季語ランチを食べて、句会、というのが今回の流れです。
お手本 |
書道道具を並べる準備は、 レストランの給仕さんになった気分 |
■朝、書を書く。
さて、朝9時からにはじまった朝書の会。
「柿」「かき」「秋刀魚」「さんま」「曼珠沙華」の文字のうち、それぞれかな(行書・楷書)の葉山先生(ここはもう、先生と呼んじゃいます!)が大量に仕上げた↑お手本と筆と下敷き、文鎮、墨のセットをお手本を見ながら、好きなように書いてみましょう、とのこと。
そうそう、最初は墨をすります。水に溶かしながら硯に向かう静かな時間。
「自分の好きな音楽を聞きながら、最初に墨をする。これがいちばん好きな時間」だそう。
「どんどん書いて、書いているうちに、どの文字が自分に合う、合わないがわかってきますよ。」とは先生の弁。ほほー。なるほど。
参加者のみなさん、ほとんどが書道をするのは小学校以来。大人が真剣に、しかも大勢で半紙に向かっている姿は、なんだか圧巻でした。
それぞれ、たまっていく文字たち。 書き方、選ぶ文字、すべてに個性があって面白いです。 |
「だんだん、ゲシュタルト崩壊してきました」「なんだか、ひらがなの”さんま”とは仲良くなれた気がします」等々の名言をみなさん、ぽつり、ぽつりと発しつつ、時折先生のまさに”赤字”つきアドバイスを受けつつ、会はあっという過ぎていきました。
最後には、清書用として、少しよい紙だったり、葉書きなどに自分の一枚を書きます。
仕上げに印を押して、完成。
>> 続きます!